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司法書士試験願書受付延期について思うこと。これからの勉強スタイル。その3

前回の続き。

 

 

 

前回のブログの最後は以下のように、

しめくくりました。

 

 

 

司法書士試験に何年も挑戦して合格できない受験生は

「資格試験予備校」や

「合格者(特に短期合格者)のなんら責任のないメッセージ」の

被害者だからです。

 

 

 

今回は、

「資格試験予備校」や

「合格者(特に短期合格者)のなんら責任のないメッセージ」

についてお話します。

 

 

 

1.資格予備校のたくみな宣伝・・・年収編

 

 

 

私が司法書士試験を目指した平成8年ころ、

ある司法書士受験予備校のパフレットには

「司法書士の平均年収1500万円

と書かれていました。

 

 

 

 

でも、

これって本当は「売上」であり、

ここから必要経費を差し引かないと

いけないわけです。

 

 

 

となると、

それほど稼げる資格ではありません。

 

 

 

確か数年前に、

資格予備校パンフレットの

このような記載が問題となり、

今はどこの予備校も司法書士の平均年収が

1500万円とは記載されていません。

 

 

 

そこで、

最近の資格予備校のHPは

司法書士の年収をどのように書いているのか?

 

 

 

ざっと、

見渡すと書いてないように思えます。

 

 

 

しかし、

以下のように書いているHPを見かけました。

 

 

 

「努力次第によっては、

 年収1000万円プレーヤーも夢ではない

という感じです。

 

 

 

ちなみに、

社会人でこれからの時代に

必要なスキルを身に付けたうえで、

転職活動を繰り返せば年収1000万円プレーヤーも

夢ではないと思います(笑)。

 

 

 

2.資格予備校のたくみな宣伝・・短期合格簡単です!編

 

 

 

私は予備校に1年3か月通い、

それでやっと試験に受かる基本事項を

学ぶことが出来ました。

 

 

 

しかし、

1年3ヵ月で身に付けることができるのは、

基本事項だけです。

 

 

 

つまり、

知識は一通り教えてくれますが、

それを使って問題を解くのはある程度の講義を受けて

さらに自分自身で訓練するしかありません。

 

 

 

なので、

予備校の宣伝はこの部分を

削っているわけです。

 

 

 

さらに、

その予備校に通って合格した短期合格者が

「いとも簡単に短期合格できますよ

「勉強すれば絶対に合格しますよ

「合格すれば人生バラ色ですよ

とガイダンスに来た人たちに

アドバイスをしているわけです。

 

 

 

つまり、

このような人たちは資格予備校側の人間なので、

当然ポジショントークしかしません。

 

 

 

そして、

それを真に受けた

センスのない受験生が

仕事をやめて専業受験生になると

どうなるのか?

 

 

 

 

前回もお話ししましたが、

人生を棒に振ってしまうわけです。

 

 

 

3.資格予備校のたくみな宣伝・・簡易裁判所の訴訟件数のからくり

 

 

 

ある資格予備校のHPには

簡易裁判所の事件に携わっている司法書士が

ウナギ登りのグラフを引用していました。

 

 

なので、

ミニ弁護士みたいな感じで

「これかの司法書士は訴訟業務でお金を稼げる」

かのような記載がされています。

 

 

 

しかしながら、

そのグラフは一体いつのグラフかというと

ちょうど過払いバブル華やかな

平成18年度のものでした(笑)

 

 

 

この頃は、

司法書士が簡易裁判所の代理権を使って

バリバリ過払い業務をやっていました。

 

 

 

しかしながら、

平成18年をピークにその後、過払いの件数は減り、

現在、過払い請求はほとんどありません。

 

 

 

なお、

平成18年当時は簡易裁判所に行くと

司法書士とサラ金の担当者が腐るほどいましたが、

今の簡易裁判所は閑古鳥が鳴いております。

 

 

 

なぜ、

閑古鳥が鳴いているのか?

 

 

 

それは、簡単な理由で

「司法書士があつかえる訴訟事件が単純に少ない」

ということなのです。

 

 

 

なので、

司法書士が簡易裁判所の代理権を使ってお金を稼ぐのは

ほぼ無理ゲーなのです。

 

 

 

確かに、

司法書士でも出来る訴訟業務はあります。

 

 

 

例えば、

建物明渡訴訟や貸金請求訴訟などです。

 

 

 

しかし、

扱える額が140万円までの事件なので、

報酬が取れてもせいぜい20万円くらいなのです。

 

 

 

以上、

予備校のHPにはそのようなことを一切書いていないので、

まさに「誇大広告」と言われても文句が言えません。

 

 

 

4.まとめ

 

 

 

いかがですか?

 

 

 

確かに、

資格予備校は生徒さんが入ってくれないと

金儲けができないので、

不利なことは一切喋りません。

 

 

 

皆さんも、

一度資格予備校のHPを見てください。

 

 

 

勉強さえすれば、

簡単に受かるような感じがすると思います。

 

 

 

そして、

平成18年度の簡易裁判所の

事件件数のグラフだけを使い

直近のグラフを伏せるなんてことは

実質的に誇大広告です。

 

 

 

次回は、

現在の司法書士の状況や実際の勉強時間

司法書士業界の今後の展望などについて

お話ししていきます。

 

 

これは知っておいて欲しい記事です。是非お読みください。