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司法書士業
司法書士業界のバブル、今は昔…。その1(千一、万一)
1 司法書士業界の歴史における特有のバブル
司法書士業界の歴史において、
私の知る限りでは、
2度のバブルがありました。🎉✨💰✨
昭和後期ごろの不動産バブルを除くと、
私の知る限り、🤔
「千一、万一(センイチ、マンイチ)」
「過払請求」
というバブルが存在しております。
今日は、二つのバブルのうち、
「千一、万一(センイチ、マンイチ)」についてお話します。😊❗
2 「千一、万一」という裏技
(1)通常の場合と「共有物分割」の場合の登録免許税の税率
不動産売買における所有権移転登記には、🏠
固定資産評価額の原則2%の登録免許税がかかります。💴
例えば、評価額1億円であれば、
200万円の登録免許税がかかります。
次に、
不動産の共有状態
例えば、Aさん持分2分の1、Bさん持分2分の1において、
AB間で「共有物分割」という原因で、
Aさん持分2分の1全てをBさんのものにする時(つまり、2分の2)、
以前は、登録免許税の税率は0.4%でした。
それを計算すると以下のとおりです。
1億円×2分の1(Aさんの持分)×0.4%=20万円となります。
ここで、評価額に2分の1を掛け算する理由は、
不動産すべての内、Aさんの持分2分の1を対象としているからです。
それでは、この「共有物分割」を利用して
AさんからBさんに所有権移転登記をする場合に、
どのような裏技があるのでしょう❓❓
(2)共有物分割を利用した裏技
❶BさんにAさんの持分千分の1だけを移転します。
計算式は以下のとおりです。
1億円×千分の1(=10万円)×2%=2,000円
この時、Aさん持分1000分の999、Bさん持分1000分の1となる。
❷Aさんの持分1000分の999を全て、
Bさんに「共有物分割」を原因に移転します。
その時の計算式は以下のとおりです。
9990万円(1億×1000分の999)×0.4%=399,600円
この瞬間、Bさんが持分を全て(1000分の1000)持つことになる。
❸以上、登録免許税合計2,000円+399,600円=401,600円
いかがですか?
通常の方法では、登録免許税が200万円かかるのに対し、
共有物分割を使えば、合計401,600円となり、
その差額はなんと約160万円です。😮‼️
また、今回の事例は1000分の1でしたが、
1万分の1にすれば、もっと、登録免許税を安くすることが可能です。😮‼️
つまり、買主に千分の1や1万分の1の持分をまずは移転して、
いびつな共有状態とすることから、共有物分割を利用した裏技を
「センイチ、マンイチ(千一、万一)」と呼ぶようになりました。
(3)当局による締め付け
「千一、万一(センイチ、マンイチ)」は、
いわゆる脱法行為ではあるのですが、
一部の司法書士が「うちに登記をお願いしてもらったら、
うちでは、登録免許税を半値以下にします!」という宣伝活動をして、
大量の登記案件を受注したという経緯があったとのことです。
普通の常識ある司法書士であれば、
これは脱法行為であり、
こんなことをするのは、倫理観、道徳観に反するとして、
「千一、万一」の裏技を使わない司法書士も多かったと思われます。
しかし、「千一、万一」と言う裏技は、
登録免許税法に、全く抵触しておらず、
「法律違反ではないから、何も悪いことはしていない」
と開き直る司法書士も少なからず、存在していたと思います。
とはいえ、このような事例を当局が認めるわけがありません。
なので、ほどなくして、
共有物分割の登録免許税の税率は、原則2%に落ち着き、
ある一定の要件を満たしたときだけ、0.4%が適用されるようになりました。
次回は、「狂乱?!の過払請求」😱🌀についてお話します。