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家族信託
認知症対策、争族対策として有効な「家族信託」という制度
前回のコラムでは、
終活における法的な備えとして、
遺言や成年後見制度、家族信託などの概要をご紹介しました。
その中でも近年、特に注目を集めているのが
「家族信託」です。
そこで今回は、
家族信託について、お話していきたいと思います。🙂❗
1 認知症になると自宅が売れなくなる?
例えば、
80歳の父親が自宅を所有しているケース 🏠
を考えてみましょう。
現在は元気で判断能力もしっかりしており
「今すぐ自宅を売るつもりはない」と考えています。
しかし、
将来、介護施設への入所が必要になって
老後資金が不足したりした場合には、
自宅を売却してその資金を生活費や施設入所費用に充てたい❗
と考えるかもしれません。
ところが、
その頃に認知症を発症し判断能力が低下してしまうと、
不動産の売買契約をすることができなくなります。😥
なので、
子どもたちが「施設費用のために家を売りたい」と考えても、
親名義の不動産を勝手に売却することはできません。🙅🏻
つまり、「財産はあるのに使えない」という、
なんとも難儀な「資産凍結」状態に陥ってしまうのです。😥💦
2 家族信託とはどんな制度?
家族信託とは、
自分の財産の管理や処分を
「信」頼できる家族に「託」す仕組みです。
例えば、
父親が委託者、
長男が受託者となり、
自宅不動産を信託します。🏠
すると不動産の管理・処分権限は長男に移りますが、
その利益は引き続き父親が受けることができます。
そして将来、父親の判断能力が低下したとしても、
長男の一存で長男が自宅を売却し、
その代金を父親の生活費や施設費用に充てることが可能になります。
家族信託は、
「今すぐ売るための制度」ではなく、
「将来必要になったときに売れるようにしておく制度」
と考えると分かりやすいでしょう。🙂❗
3 成年後見制度との違い
認知症対策としては成年後見制度もあります。
成年後見制度は、
認知症などによって判断能力が低下した方を
保護するための制度であり、
家庭裁判所が選任した後見人が
本人に代わって財産管理を行います。
もっとも、実際の運用では様々な制約があります。
まず、後見人には
必ずしも家族が選ばれるわけではありません。
司法書士などの専門職が選任されることも多く、
その場合は本人の財産から継続的に
少なくない報酬を支払う必要があります。
月額数万円程度であっても、本人が亡くなるまで続くため、
人生100年時代と呼ばれる昨今、
長期にわたると大きな負担となることがあります。
また、
成年後見制度は本人の財産を「守る」ことが目的であるため、
不動産の売却や有効活用についても慎重な判断が求められます。
そのため、
「施設費用のために自宅を売却したい」といった場面でも、
家庭裁判所の許可が必要となり、
スムーズな売却が出来ません。
なので、成年後見制度は場合によって、
使い勝手の悪い制度と言えるかも知れません。
4 早めの準備が何より大切
もっとも、家族信託には大きな前提があります。
それは、
「契約を結ぶ時点で十分な判断能力が必要である」
ということです。❗
認知症が進行した後では、
もはや、家族信託を新たに始めることはできません。😨💧
そのため、「まだ元気だから大丈夫」と考えている今こそが、
実は対策を検討する最適な時期なのです。🙂✨
終活というと相続対策ばかりが注目されがちですが、
実際には認知症への備えも同じくらい重要です。
自宅や預貯金を将来どのように活用し、
自分自身の生活や介護に役立てていくのか。
家族信託は、そのための有力な選択肢の一つです。
元気なうちに将来を見据え、
ご家族と一緒に話し合う機会を持っていただければと思います。 😌